今年3月いっぱいで、12年間務めた『報道ステーション』(テレビ朝日系)のキャスターを降板した古舘伊知郎が、2ヶ月の休養を経て、『ぴったんこカン・カンスペシャル』(TBS系)や『おしゃれイズム』(日本テレビ系)などのバラエティ番組に立て続けに出演。かつてのマシンガントークを炸裂させ、「やっぱり喋りはバツグン」「ボキャブラリーと頭の回転の速さは凄い」など、ネットでも絶賛の声。復帰早々にバラエティ番組で、古舘が自称する“しゃべり屋”の本領を発揮した。
【写真】『報道ステ』卒業後、意外なキャラで人気! 青山愛アナの戦隊風コスプレ
◆安住紳一郎や上田晋也ら“手練れ”も古舘の話術に完敗?
『ぴったんこカン・カン』では、現・男性局アナウンサーのNo.1とも言える安住紳一郎と共演。落ち着いたトークと現場の仕切り力に定評がある安住との“対決”が注目されたが、古舘は文字通り“水を得た魚”のようにしゃべり続け、安住をして「僕をマウンティングするのはやめてください」「あなたが凄いのはわかったから!」などと音をあげさせ、さらにはあの安住アナに涙させるといった“古舘劇場”が繰り広げられた。
古舘のバラエティ番組出演は、2006年の『みのもんたの“さしのみ”』(日本テレビ系)以来約10年ぶり。『報道ステーション』放送時は、基本的にテレビ朝日以外の番組には出演していなかっただけに、長いブランクが心配されたが、それはまったくの杞憂だったようだ。また『おしゃれイズム』では、古舘が前身番組『おしゃれカンケイ』のMCを務めていたのだが、お笑い芸人の中でも高いMC力を持つ上田晋也に、「古舘さん、まさか司会の座を奪いに来たんじゃないですよね!?」と突っ込まれるも、「こんな高視聴率の人気番組の司会に戻りたいなんて……ほんの少ししか思ってないですよ」と見事に切り返し、上田をたじろかせていた。
「この両番組では、古舘さんの『報道ステーション』を振り返ったある種の感慨と、これからバラエティへと復帰する意気込みが垣間見られましたね。『ぴったんこカン・カン』で通行人に“どうして『報道ステーション』辞めたんですか?”と聞かれて、“こういう番組に出たくて辞めちゃったんです”と朗らかに即答していました。また、“12年報道やっててさ、こんなこと(冗談)ひとつも『報道ステーション』では言えないんだよ”とか、“やっぱ嬉しくてしょうがない”とも告白しています。『おしゃれイズム』でも、睡眠薬を飲んで就寝していた苦悩を暴露したりと、“ブラック古舘”もちょいちょい出している。今後が楽しみですね」(バラエティ番組制作会社スタッフ)
◆歌番組からスポーツ中継まで、数々の既存番組に風穴を開けてきた
古舘の持ち味と言えば、やはり“過激さ”だろう。既存の社会や体制の“常識”を換骨奪胎(かんこつだったい)させるようなラジカルでシュールな造語、そしてトーク。どこか“ケンカを売る”かのような反骨精神ぶりがウリでもある。一躍、古舘の名を上げた『ワールドプロレスリング』(テレビ朝日系)の実況中継では、「一人民族大移動」(アンドレ・ザ・ジャイアント)、「仮面の告白」(S・S・マシーン)といったキャッチフレーズを“創作”し、それまでどこか中途半端で、“微妙なスポーツ中継”風だったプロレス実況の世界を一変させたのだ。テレビ朝日から独立後も、『夜のヒットスタジオ』(フジテレビ系)や『フジテレビF1中継』など、歌番組からスポーツ中継まで、数々の既存番組に風穴を開けてきた。そしてバラエティを離れ、『報道ステーション』メインキャスターに抜擢された後も“反”体制を貫いたが、ネットユーザーなどからバッシングを受けるようになる。
「そもそも古舘さんは、石橋貴明さんとだらだらトークする『第4学区』(フジテレビ系)という深夜番組で、“ピー音”(放送禁止用語)だらけのトークを平気で繰り広げていましたからね。それはもう、報ステ当時の古舘さんからは想像できない内容で……。もともと過激なんですよ。まあ、今後は晴れて自由になったので、思う存分社会にケンカを売りまくっていくじゃないですか(笑)」(前出のスタッフ)
古館伊知郎が報道の世界に“飛んで”いた12年間、日本は古舘的な過激さを受け入れる“寛容な社会”から、何でもかんでも叩きたがる“不寛容な社会”に変わった。そこへ舞い戻ってきた古舘は、先述の2番組が高視聴率を記録したところを見ても、再び舌鋒を磨いて社会に挑む姿を見せてくれるかもしれない。
ぴったんこかんかん見た。さすがだと思った!!!
PR
COMMENT